木炭生産の計算

 日本の未利用間伐材は年間2000万m3くらいだそうだ。1m3=1tとすれば未利用間伐材は年間2000万t。これで木炭を作ると600万t。これはCO2として2000万t。その木炭を作るのに必要な電気108億kWh。日本の年間電気使用量1兆kWhとすれば木炭を作る電力量比率は約1%。日本の年間CO2排出量約10億tとすれば木炭生産で減らせるCO2比率は約2%。もし電気代25円ならCO2削減2000万tが2600億円。CO2削減1t1.3万円の費用。排出権価格1t1300円くらいらしいのでその10倍。
 一方、燃やして発電すると?木材1t燃やすと700kWhくらい発電できるらしい。2000万t燃やせば140億kWh。カーボンニュートラルのCO2を2%増やして電力の1.4%をまかなうことになる。バイオマスFIT32円なら1tあたり22400円の収入。CO2は実際には削減されていないがカーボンニュートラルだからその分削減したとして1tあたり22400円。木炭生産より高い。だったらFITはバイオマス発電買取より木炭買取の方がCO2削減効果は高い。
 木炭買い取りで同じ収入にするには間伐材1tあたり費用を含めて35400円、木炭1kg35円以上となる。木炭の売値は外国産の最安値で100円/kg程度。それにくらべても十分安い。そのくらいでお国が木炭を買い上げて海に捨てれば正味CO2削減になる。実際には木炭は運ばないといけないし、量を測るのも本当に木炭化しているか確認するのも難しい。あくまで思考実験。