「八日目の蝉」

映画をDVDで見た。題名は普通七日目で死んでしまう蝉が八日目も生きていたらそれは幸か不幸かという話だが、映画の内容とどう結びつくのかはよくわからない。人と違う体験をすることが幸か不幸かということかな。中身は父親の愛人に生後誘拐され、4歳で保護され家に戻され20歳くらいになった女の子が主人公。誘拐から捕まるまでと、その子が誘拐されたところを訪ね歩くところが平行して語られる。実の親に戻されてからうまくいかなかったのだが、捕まる直前は自然豊かな小豆島で誘拐犯を親と思い、とても幸せな暮らしをしていたのだ。それを思い出したその子は子を産み育てることを決意する。そんな内容だ。父親の不倫がもとですさむ実の家庭と、愛情いっぱいで育てられ環境にも恵まれた誘拐犯との生活の対比が非常によく描けていてとても心に染み入る内容だった。残念ながらその幸せな誘拐犯との生活を今さら肯定することはできない。しかし愛情に恵まれた幼少期の体験は無駄になることはない。そんなことをいいたかったのかなと思う。

八日目の蝉 通常版 [DVD]

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