日産リーフ

もともとカタログ値でも200kmしか走れないリーフだが、暖房を付けるともっと走れなくなってしまうので暖房を我慢している人が多いらしい。自動車評論家の国沢という人はその解決法としてファンヒータを搭載するといいと主張している。それって結局灯油だかの燃料を給油するということだ。せっかく何時間もかけて充電するのにガソリンスタンドにもいって給油しないといけないのもどうかと思うし、それだったらせっかく給油した燃料を走行につかってもいいのではないかという気がする。そうするとそれってただのハイブリッド自動車だ。ハイブリッド車は走行距離も長く燃費も良いのにわざわざ電気自動車にする理由はどこにあるのだろう。電気自動車は走行距離も短く充電時間も長く、使用する上でのメリットはないどころかデメリットだらけだ。それを上回るメリットがどこかにあればいいのだが、それが見当たらない。そういえば坂本龍一が最近リーフのCMに出始めた。CO2を出さないと言っているが、原発がほぼとまっている今、電気を作っているのは主に火力であり、発電送電効率を3割とすると石油1Lで3kWhの電気であり、リーフの電費は6から7km/kwhということだから1Lあたりの走行距離は約20km。うちのプリウスは平均24km/lを上回っているのだから火力発電の電気を使うリーフの1km走行あたりのCO2排出量はうちのプリウスより多いのである。電気自動車は原発の余った夜間電力の使い先として有望だったのだが、原発がなければ電気自動車のメリットもなくなるのだ。坂本龍一脱原発派ではなかったのか? そんなこともわからないのだろうか。一方、電気自動車用の電気は何でもいいので太陽光や風力など不安定電源でもかまわない。現在のきわめて高品質、高安定の電気を電気自動車に充電するのは実はとてももったいないことなのだ。高品質、高安定という過剰特性をまったく生かさないわけだから。だから例えば自然エネルギーを多用した品質の悪い電気による不安定電源網を別に構築し、電気自動車やヒーターなど電気の品質を問わない用途はそちらを使えば自然エネルギーの活用にもなるし、CO2削減にも化石燃料の削減にもなる。そこまで考えて電気自動車のCMにでてるのなら立派なものだけど。