北海道ブラックアウトの議論

北海道の地震で北海道が全停電(ブラックアウト)してしまい、その後原発推進派を中心に「泊原発が動いていたらブラックアウトは起きなかった」という主張がたくさん出た。こんなのとか。
原子力問題から逃げる安倍政権が電力危機を招く – アゴラ
それに対してこんな挑発的な題で異を唱える人が出現。
北海道胆振東部地震泊原発が動いていれば停電はなかった」論はなぜ「完全に間違い」なのかhttps://hbol.jp/174509
それに対して「それはデマ」と言い切るこんな人が出現。
コロラド先生のデマについて – アゴラ
それに対してデマと言われた方がまた挑発的な題で反論。
私設原発応援団たちによる、間違いだらけの「泊原発動いてれば」反論を斬るhttps://hbol.jp/175165
さらにこんなのも。
北海道電力は今回の震災を教訓として「常敗無勝国策」から脱却せよhttps://hbol.jp/175234
一方、専門家からはこんな指摘も。
ブラックアウトは電力会社のせいか?――北海道ブラックアウトからの教訓 / 安田陽 / 風力発電・電力系統 | SYNODOS -シノドス-

結局挑発合戦の結果はコロラド先生の勝っぽいが、泊が動いていたら、の結論は早々にはでないし、こんな地震のときに停電しないということが絶対必要かというとそんなこともないのだが、いろいろな見方があって勉強になる。本来、北海道は再エネポテンシャルが膨大にあり、とくに洋上風力は北海道の北東側は水深も浅く風況もよいので作りやすいはずだ。さらにすぐ北には天然ガスが余っているサハリンがあり、わずか60kmパイプラインを伸ばすだけで液化の必要のない安いガスが大量に手に入る。それで発電して高圧直流送電で首都圏に送れば大儲けできるはずなのだ。もちろん根室原発を集積すればさらに。しかし北海道電力は人口縮小、自由化のための効率化に対応するため投資縮小路線を走っており、だから今回のことも起きたのだろう。2050年のエネルギーを考えると北海道の役割はとてつもなく大きいはずなのに残念なことだ。