「最強の二人」

最強のふたり (字幕版)

アマゾンプライムで映画を時々見るが、それなりに面白かったり考えさせられたりするが、もう一度見たいと思う映画はなかなかない。久しぶりにもう一度見たいと思った映画。見ているときには意識しなかったがフランス映画だそうだ。

事故で体を動かせなくなった富豪が自分のお世話係を募集して面接する。その応募者の一人は面接なんかいいから求職活動をしたというハンコを押せと言う。それで失業給付を受るためだ。他の応募者とあまりに違うことを面白いと思って富豪はそいつを採用する。とは言えすぐダメになるだろうという本人や周囲の予想に反して、二人はうまくいく。それがどんなにうまくいっているかはそいつがいなくなったときにわかる。

最上層と最下層の人間の組み合わせだが、人間というのは面白い。最下層の人間であるはずのそいつが与えるものが意外に大きい。やはり人間は理屈ではない。感情の生き物であり、下層の人間の方が感情豊かだったりする。経済的に最上層と最下層でも感情的には逆のこともあるかもしれない。お互いに尊敬しあうことでそれぞれの強みを貢献しあうことができる。

まあ、最下層の人間が最上層をゲットするみたいなおとぎ話は映画ではよくある。この映画の面白いのはこれが単なる物語ではなく、実在するモデルが存在することだ。本当にあった話なのだ。おとぎ話と片付けられない。現代の世の中でも現実にそういう関係があり得るのだ。やはり人間の評価は一概には決まらない。

こういうお互いが生かせあう組み合わせを得られた人は幸せだ。現実にあったとは言えめったにないことだから映画にもなる。いい相手、友人、家族、仲間、同僚などに恵まれたら感謝しよう。