「あの頃、君を追いかけた」映画と原作の比較表
「あの頃、君を追いかけた」の映画と原作の比較表を作ってみた。
項目 | 映画 | 原作 |
前に座る経緯 |
授業中の抜き競争後(高校) |
騒ぐので壁に向かわせたが、壁としゃべってうるさいから(中2) |
親友 | 弯弯。本人役だが非実在人物。彼女はイラストレーターで監督の小説の挿絵をしていたお仲間。 | 無し。代わりに別の女子とチアイーの姉にスパイを頼みチアイーの気持ちを聞き出す。 |
チアイーが勉強を教える経緯 | 教科書を貸してもらって罰を逃れたお礼 | クラスが30人に減らされるときのチアイーのお節介 |
コートンが高校で理系になった経緯 | 中3のときに恋した李小華が理系に強いと評価していたから | |
高校のクラス | 同じクラス | コートンは理系、チアイーは文系 |
夜教室で勉強する経緯 | キョンシーの話をしたあとチアイーが一人で勉強するのが怖かったのでコートンを居残りさせた | キョンシーの話をしたのは中2。 高校ではクラスが違ったが、チアイーが夜、教室に残って勉強をしていることを知り声をかけ、数学等を教えあう。その後コートンも夜教室で勉強することにした。原則別の教室で勉強することにし、時々ビスケットを食べながらおしゃべりした。 |
賭けの対象と動機 | 髪型。自分よりバカは嫌いといわれて反発して。チアイーは賭けに勝ったのにポニーテールにし、その後大学にいくまではずっとポニーテール | 最初は牛乳。2番目が髪型。その後は牛乳。賭けを成立させるとチアイーに夜だけでなく毎朝会いに行く理由ができ一緒に朝食を食べることができる。 |
歌 | なし | 彼女のための歌を作曲し皆に歌わせる。 |
電話 | 夜の電話シーンなし | いつも彼女との話題を考えメモを作りそれを見て毎晩電話 |
週末 | なし | 文化センターでチアイーとお勉強 |
盗難騒ぎ | 有。たぶん海への導入 | なし |
将来の夢を語るシーン | 海 | 夏休みの仏教キャンプ。学校のある先生のボランティアの依頼にこたえた。チアイーが引き受けみんなチアイーが好きなので参加。その夜に語り合った。 |
コートンの大学入試 | 通常入試で成功 | 推薦で新竹の交通大学経営科学部に文系で合格。チアイーと同じクラスになるつもりで文系にしたが、チアイーは他の人に推薦枠を譲ってしまった。 |
チアイーの大学入試 | 通常入試で失敗 | 通常入試で失敗、台北師範学院へ。 |
コートンがチアイーを好きと言ったのは? | チアイーが入試で失敗した夜、会いに行くがチアイーに今好きだとか言わないでと言われる。知ってるだろと答える。 | チアイーが入試で失敗した夜の7時間もの電話。会いに行ってはいない。 |
アップルTシャツ | 別な大学に行ってしまうときに渡し、喧嘩大会に着てきた。 | 卒業式で渡し、入試で着てきた。 |
答えを聞きたい?の会話 | デートシーンでスカイランタンを上げるとき |
チアイーが入試で失敗した夜の7時間もの電話。 |
デートの経緯 | クリスマス | スパイによる学園祭ツアー企画 |
デート場所 | 新北、平渓線、平渓駅付近、 | 嘉義農業専科学校の学園祭と阿里山の日の出 |
家ではだらしないよの会話 | デートシーン | 学園祭 |
喧嘩大会に彼女は | アップルTシャツできて喧嘩 | 来ない。事後報告の電話で喧嘩 |
喧嘩大会後 | 2年間音信不通 | しばらくして(数日後?)二人とも彼女・彼氏を作る。連絡は取りあっている。 |
花婿とのキス | 有。かつ重要な回想シーン。 | 無し。ここで映画のラストシーンを思いつく。 |
映画と原作の一番の大きな違いは高校時代クラスが同じか違うかといういことだろう。違うクラスのチアイーとの交流を築くためコートンはそれは涙ぐましい努力をしている。盗難シーンはなぜあるのかよくわからない。海に一緒にいく理由づくりか?原作にあるピースをうまーく組み合わせて映画用のストーリーをうまく組み上げている。
面白いのは原作の最後に映画のラストシーンを思いついたと書いてあることだ。それは原作には無いが映画にはある花婿とのキスシーンだろう。映画はそのときの回想シーンが本当に感動的・効果的。あれがなければ普通の映画。だから小説を書き上げあのシーンをおもいついたとき映画化は決定したのだ。しかしスタッフは集まらず有名俳優や女優も起用できずスポンサーに逃げられ映画化は苦労するが、そのため時間が得られ納得のいく出来に仕上がった。そして大成功。
原作を見るとびっくりするのは、コートンのように女の子と仲良くできるというのは自分のようなその他大勢からみるとまさに理想的なのに、それでもなかなか女の子と手をつなげないとか、答えがノーに違いないなどと思ってしまってうまくいかないことだ。それじゃあ、自分のように電話もかけられないようじゃまったく無理。
とは言え、自分にも高校1年のときには瞬間的にチャンスがあった。席の近くの男女6人で交換日記を回したことだ。女の子3人は文化祭のミスコンにもエントリーした美少女。こんな幸せなことはなかったが、すぐ書くことがなくなってしまい、いつか回らなくなった。このときに一緒に勉強なんて発展していたらこの小説のようになれたかも。
また、やはり高1の頃、ある女の子とやたらと話が合っておしゃべりしたことがあった。あまりにも話が合っているのをみてクラスメートが教室に二人だけにするといういたずらをした。それ以降、なんか意識しちゃって話せなくなってしまった。高校の時にはいくらでも話せたのにデートとなると話せなくなったコートンみたいだ。
どちらもせいぜい1か月程度のことと思うが、自分もコートンみたいに女の子に対する努力を惜しまなければチャンスを生かしてコートンみたいな理想的な高校時代が送れたかも。浮いた話が全然ない自分にまでこんな些細なことを思い出させるこの映画はいいね。こんな感じで映画をみたあと学生時代にかかわりのあった人と連絡をとったりした人がいっぱいいたそうだ。
それにしてもこの表を作るため映画を見返しているが、やっぱりチアイー役はいいね。目の動き、表情がすばらしい。同じ笑顔でも毎回違う。何を考えてのその笑顔なのかを想像してしまう。99%は言い過ぎとは思うが90%はミシェル・チェンの魅力だね。当時無名の27歳の女優によく決めたものだ。でもそれだけのキャリアと技が必要な役だ。日本版を見てちょっとでも不満を感じた人は絶対オリジナルを見るべきだ。
あと面白いのは親友役の弯弯。イラストレーターで活躍していて監督の小説のイラストもやるお仲間のようで出ることになったようだ。映画の中で本人の活躍シーンを紹介したりするから監督の同級生?と誤解されたようだ。本人役で出演しているが原作にはいない架空の人物。しかし、チアイーの気持ちを語らせる重要な役どころ。
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