地中海クルーズ

「あの頃、」は最初は飛行機の中でみたのだが、その飛行機に乗った目的は地中海クルーズ。成田からドーハへ12時間、そこで待ち時間4時間、ドーハからバルセロナまで6時間くらいかな。成田を19時集合、23時くらいに飛び立って、船に乗るのが現地16時くらいだから24時間以上の長旅。乗るのはノルウエージャンエピックというアメリカ船。コースはバルセロナナポリ~ローマ~フィレンツェ~カンヌ~マヨルカ島バルセロナ

バルセロナについたら早速船に乗る。夜はツアーが予約した船内のマンハッタンというレストラン。なかなかおいしかったが感激するほどでもない。特にデザートは甘過ぎ、さすがアメリカ船という感じ。夜はツアーが予約したシアターへ。ダンスの舞台だが凄かった。最初はクラシックな舞踏会から始まるがそこからさすがという感じ。どんどんブレークして迫力満点。いい意味でさすがアメリカ船!

同行者を紹介しよう。まずは添乗員さんのシオンさん。若いがよく勉強していてよどみがなく、官僚にでもなれそうにみえる。帰りの飛行機ではばらばらでしか取れなかった座席をペアに並べかえるという離れ業をやってのけた。

普通こんなツアーは中高年が多いが、今回のツアーはほとんどが新婚旅行、しかも美人多し。アナウンサーにもなれそうなのでフジ、日テレ、テレ朝、TBS、NHK、テレ東とあだなをつけた。この内、TBSの女性の動きというかしぐさがすごくしとやかというか、滑らかで美しい。写真取りましょうかと声をかけてもらったりもしたが、その受け答えなども素晴らしかった。ほかよりちょっとかわいいだけというチアイーもたぶんこんなふうにしぐさや態度が素敵だったのではなかろうか。

他の新婚さんにつけたあだ名は、ブルゾン、ドスコイ、シンゴジラ、AKB、桐生、はな、フジモン、アニメ、Qちゃん。シンゴジラ厚労省役の女優さんに似てるので。桐生はポスターになった篠原涼子に似てるので。このベアはツアーの現地観光には参加せず独力で行動していた。桐生ではないが群馬の人ではあるそうだ。はなは女優の黒木華に似てるので。新婚さん以外は浅野親子、生島夫婦、八千草兄妹、徹子夫婦(いずれもあだ名です)、そして我々。

生島夫婦はパスポートを更新前のものを持ってきてしまい飛行機に乗れず、あとからナポリで合流した。福岡から関空に来て気付いたらしいので福岡まで取りに戻ってそれから別便でナポリまで来たのだろう。パスポートが無いと大変。八千草兄妹のお兄さんはダンスが趣味て、よくダンス仲間とクルーズに参加し踊りまくるそうだ。ダンスはいい趣味に違いない。

クルーズ二日目はバルセロナからナポリに向かって終日クルーズ。船内見学ができるのでこのスケジュールはいいね。朝はビュッフェ、昼は説明会でおいしいと紹介のあった手羽先料理のお店へ。瓶ビールを飲んだが、やたら高い。二人で一本ずつ飲むと3000円くらい。食べ物はただだが。

午後はふらりとシアターにいったらすごくパワフルな黒人女性歌手のステージ。さすがアメリカ船!。船内レストランは原則ただだが、一部有料レストランがあり、今回三回までツアーに含まれる。夜はツアーが予約した有料のイタリアンレストラン。すごくおいしいと言うほどでもない。

三日目はナポリ入港。現地ガイドさんと出会えずしばらく待った。やっと出会えて次の船まで時間があったので近くのお城のようなところを見学。それから船でカプリ島へ。さらに小さい船に乗り換え青の洞窟へ。そこでさらにてこぎボートに乗り換え洞窟の中へ。洞窟の入口は狭く、波が高い時には入れないので波が低くなったタイミングでさっと入る。スリル満点。晴れてないと見えないと言われていたがそんなことはなく、曇りだったが非常にきれいな青だった。

カプリ島の港へ戻ってケーブルカーで眺めのいいところへ。筑波山と同じような途中でカーブしたりトンネルがあったりするケーブルカー。それから歩いて昼のレストランへ。すごくうまいと言うほどでもない。面白いのはカプリ島の白いタクシー。ほとんどオープンカー。ずーっと前に乗っていた丸い日産セレナをオープンに改造したものがたくさん走っている。バスで港へ戻り、船でナポリの港へ戻った。後は自由行動でナポリ見物もできたが、よいどめの薬を飲んだせいか眠いのてクルーズ船に戻って一休み。

夜は有料フレンチの予定だったがキャンセルしてかわりにシュピーゲルテントというサーカスのようなものを食べながら見るショーへ。ここの食べ物はおいしかった。ショーは大道芸みたいなもの。凄い技が何種類もあって見ごたえがあった。

四日目はチビタベッキア港へ入港しバスでローマへ。コロッセオ、トレビの泉、スペイン広場および途中の遺跡等徒歩で見学。途中、セグウェイや電動キックボードなと面白い乗り物に乗っている人を見かけた。日本も解禁すればいいのにね。また、イタリアのタクシーのざっと1/4程度はプリウストヨタ車。プリウスはほとんど三代目かαだが、自分が今乗っている二代目もあった。最新プリウスも1台見かけた。タクシーに関しては日本よりプリウス化が進んでいる。

自由時間には現地ガイドさんの帰宅のついでにバスでバチカン広場までつれてってもらう。バスチケットは100分有効なので一枚で行って帰ってこれた。夜はビュッフェで食べて手品ショーを見る。これも凄い。不思議なことが普通に起きるので感覚が麻痺して不思議に思わなくなってしまう。観客から指環を借りて鎖にしたり、時計を借りて缶詰めにしたり、明らかに事前準備のできないようなこともやっていた。

五日目はリボルノ港に入港、バスでフィレンツェへ。バスが三点式シートベルトを備えた最新式。運転席設備もかっこいい。フィレンツェではなんと自動改札付きトイレを発見。イタリアではトイレは原則有料だがそれでもこれは珍しい。元がとれるのだろうか。観光地ならではかも。ビーナスの誕生がある美術館へ。その後近くのベッキオ橋に。その後バスで近くの高台に。その後バスでクルーズ船に戻った。フィレンツェではなんとリーフのタクシーを複数台見た。旧市街は自動車の乗り入れが制限されているが電気自動車は規制が緩かったりするらしい。リーフのタクシーなんて日本でも見たことない。

この日の夜はビュッフェで食べてミュージカルをみる。全部英語だから添乗員さんに頼んであらすじの日本語訳をもらった。あらすじがわかっていれば充分楽しめる。歌も踊りも舞台装置も凄い。ただ、中身はオカマの話なので、なんでこんなくだらない話のためにこんなにできのいいミュージカルするんだろう、と思う。女性向けなのかな。芸能人はたいへん。

次の日は今回唯一のフランスの寄港地カンヌ。また、今回唯一のテンダーボートでの上陸。まずはバスにのってエズ村へ。エズ村はとても雰囲気があって良いところ。意外にも商店が新しくおしゃれ。アルベルベッロをギュッと圧縮したような感じ。バスでカンヌに戻り自由時間。

往復のバスで外を見ていたが、やはりフランスはルノーがあるせいか、プリウスはタクシーでないものを僅か1台見ただけ。イタリアとはだいぶ違う。比較的よく見た日本車はNV200という日産の仕事車。カンヌは商店街が面白かった。パン屋でクロワッサンを買って食べた。高台の教会に上り景色がよかった。時間的な余裕もあり、なかなかいいところだった。

夜は三回目の有料レストラン、ステーキハウス。ステーキは大きすぎ、全部は食べられなかった。担当ウエイトレスが大柄の黒人女性だったがなんだかお茶目なフレンドリーな人でとても気に入った。もう一度会いたかったな。名前もわからないが。

次の日は午後マヨルカ島到着の予定だったがビュッフェで朝食を食べていると突然船が転回した。この頃になるとビュッフェで食べるものはほぼ決まってきて、自分の場合はその場て焼いてもらうオムレツと、もちもちワッフル。変なところて船が転回する理由がわからず、早く着きすぎるので時間調整かなー、とか、風が強いので波回避とかかなー、とか考えた。部屋にもどって進路を確認するとなんと船は180度転回していた。その後添乗員さんに教えてもらったところによるとお客が一人転落したということで時間が許す限り捜索するとのこと。というわけでマヨルカ島には行けなくなり、その日は終日航海となった。

寄港をやめてこの巨大な船で捜索するなんていう決断を下す船長はどんな人なのか、ビュッフェに貼ってあるスタッフの写真を見に行った。船長はノルウェーの人らしい。だからノルウェージャンなのか?いや、たまたまだろうと思うが。驚いたことにアメリカ船のはずのこの船の乗員にアメリカの人は一人もいなかった。いつもステージの最後にしゃしゃりでてくるエンタメ担当者らしき人はいかにもアメリカっぽかったが、イタリア人。東欧や南アフリカの人が多い印象。

連日の観光で疲れぎみでもあったので最後の日のんびりできたのはよかったかも。日本に戻ってから調べてみたら転落はニュースになっていて、落ちたのは63歳の韓国人女性とのこと。スペイン当局が捜索したが見つかっていないとのこと。一体どうしてそんなことになったのだろう。

この日のお昼は初めてビュッフェで。かなり凄い肉料理もあったが混んでいたのでビザなどを適当につまんで済ませた。オレンジジュースやレモネードが飲み放題だが、果肉が入っていておいしい。

夜は無料レストランマンハッタンでサーモンステーキなど。まあまあ旨い。その後下船に備えて荷造り。さらに帰国の時差ぼけ対策で早めに寝た。今回、帰ったらすぐ仕事が待っているから時差ぼけしてる余裕がない。時差は7時間だから午前2時が日本の午前9時。つまり時差ぼけ対策のためには午前2時には起きないといけない。そのためには午後9時には寝ないといけない。

最終日、下船してバスでバルセロナ観光。バスは成田と関空で別れるので関空の人たちとはここでお別れ。ツアー中わりとよく話した新婚旅行以外の人たちとは全員お別れ。スペインもイタリアと同じようにタクシーにプリウスが多い。タクシーのざっと1/4がプリウストヨタ車。

まずはサグラタファミリア。そのデザインのおどろおどろしさは写真ではわからない。中には入らなかったが結構楽しめる。そこのお土産やさんもなかなか面白いものが多くてよかった。安いし。オリーブ石鹸はラッシュの1/4くらいの値段。そこからバスへ向かう徒歩中に ツアー同行者がスリの被害にあった。怖いね。

次はグエル公園。ここもなかなか面白かった。そしてバスで空港へ。カタール航空の荷物預けにやたらと時間がかかりお昼を食べる暇がない。搭乗口の近くでサンドイッチを買って遅いお昼をパクついた。バルセロナからドーハまで約6時間。頑張って目をつぶり寝てみたが寝られた感じはしない。寝られなくてもドーハから成田の飛行中は時差ぼけ対策のためには完起きしなければならない。

成田への飛行中は映画を見た。ここで「あの頃君を追いかけた」をみたわけだ。主演女優の表情が乏しく、話も展開せず、がんばって最後まで見たがつまらなかった。かなりの部分、乃木坂ファンのための映画だろう。一般人には映画としての価値は無い。それでも昨日まで書いたようにオリジナルの存在を知り、それを見てずいぶん楽しめたので結果的にはよかった。

二本目は「恋人たちのパレード」。サーカスの話であまり知らない世界でそれなりに興味深く面白かった。ストーリーとしては極単純だが一応ハッピーエンドなのでまあまあ。

三本目は「未来のミライ」。同じ監督の「雨と雪」を前に見ていてそれなりに面白かったが、これはどうかな。主人公の4歳という年はクレヨンしんちゃんやチコちゃんより幼く、共感はしにくい。次々起きる不思議な現象の説明は一切無い。デザイナーズ住宅が舞台だが小さな子供を育てるには危ない構造。若く駆け出しの建築家がそんな豪勢な自宅に住むのもへんな話。ストーリーは無いに等しい。子供向けのおとぎ話かなとも思うがテーマは先祖代々みたいな感じで大人が喜びそうな感じ。誰がターゲットなのか不明。

最後は「マイインターン」。これはいい映画。若者しかいないゾゾタウンのような新興企業にシニアインターンと言うことで七十歳の老人が就職する。コンピューターもほとんどいじれない老人がなんの役に立つのかと思うが、意外にもみんなの相談相手として大活躍。半分過ぎたくらいで着陸態勢に入ってしまったので見られず、残りは帰ってからAmazonレンタルで見た。まさに時流に乗ったいい映画。

社長さん役のアン・ハサウエイはちょっと目つきがおかしいが、間抜けな顔から美人顔まで表現の幅が広い。チアイーを演じたミシェル・チェンもちょっと目つきが変で、ブス顔と美人顔の幅が広い。ちょっと目つきが変というのは女優さんにとっては武器なのかも。

ところで普通は着陸態勢に入っても映画は見られる。見られなかったのは一番前の座席で前に座席がなく、映画用のスタンドをしまわなければいけなかったから。一番前の座席は広くて足が伸ばせてビジネスクラスのようだ。本来その席ではなかったのだが、帰りの飛行機は混んでて座席のペアがうまくできず添乗員さんがうまく並べ直した。その際われわれは通路を挟む形になったのだが、飛行機に乗ったあと、添乗員さんが二人並べる空席を探してきてくれたのでそこに移動した。それが一番前の席だったというわけ。そこまでしてくれた添乗員さんに感謝!おかげで二人並べただけでなく広くて快適だった。次から一番前の席が空いていたら移動することにしよう。

ところで今回の旅で迷ったのがネットの問題。旅先でネットを使うつもりはなかったのでwifiの用意はしなかったのだがメールだけはとりたかった。船でWi-Fiはあるのだが有料でバカ高い。100分で8000円くらい。だったら寄港中にローミングとか使ってとれないかなと思ってローミング設定したりしたのだがうまくとれない。結局その高い船のWi-Fiを契約した。とは言え、船ではビール二本で3000円もとられるのでそう言う感覚から言えば普通なのかも。結果、メールは安定して取れて、対処の必要な問題も起こらなかったのでよかった。ただ、あとで調べるとローミングの方がバカ高く、動画一本で23万円取られた例があるそうだ。ローミング設定したときに携帯が勝手なダウンロードなんかやっていたらあとで凄い料金を請求されたりしちゃうのかも。その結果はまだわからない。海外用のwifiを用意していけば似たような値段でもっと自由に使えただろう。準備は大切。