原発と太陽光のEPR

あけましておめでとう。年末に壊れたパワコンはその後メーカーが交換してくれたようだ。ところで太陽光はEPRが低いから使えないと言っている人がいるのでお正月に動画を見てみた。EPRとはエネルギー収支比のことで、石油を掘るエネルギーとその石油によって得られるエネルギーを比較する。その人が言うには原子力は75、太陽光は4程度、EPRが7以下は使えないエネルギーという主張だった。太陽光はシリコン多結晶の場合1m2あたり2000MJというのが生産エネルギーのようだ。日照が1kW/m2で効率15%とすると年間165kWh/m2=594MJ発電する。つまり回収に4年、寿命が25年だとするとEPRは6ぐらい。これだと7にはちょっと足りない。しかし太陽光発電装置は25年ですべて灰燼に帰するわけではない。それぞれの部材を使ってリサイクルが可能だ。部材の寿命が延びればEPRも増える。単純に2倍になれば2倍、12になる。これなら7を超える。また、CISなど化合物タイプのモジュールは生産時のエネルギーも小さい。それを考慮すれば平均はもっと大きくなる。一方、原子力75は核燃料リサイクルをした場合の数値。事故や廃棄物処分は考慮しているのだろうか。ところで今日本で主流になっているLNG発電はEPRが低く、2〜4しかない。液化しない天然ガス火力だと28くらいあるようだ。液化・運搬・ガス化で相当エネルギーを使っている。これが実用化しているのだからEPR1以上なら使えるということだろう。