「逃げる男」「アルジャーノンに花束を」「華岡青洲の妻」


「逃げる男」ギャングの殺人現場を目撃してしまいギャングに追われる男の話。さすがシドニー・シェルダンは面白い。読者を喜ばせるコツを心得ている感じ。漫画などより楽しめる。「アルジャーノンに花束を」知恵遅れの男が手術によって一時的に天才になってしまうSF。優れていることが必ずしも幸せでも善でもないことがよくわかる。人並みということはそれだけでも結構幸せなことなのだ。しかし主人公が天才になっていく過程は自分も速読ができるようになればこんなになれるかもとちょっとはずれた楽しみ方をしてしまった。「華岡青洲の妻」世界初の麻酔手術を行った医師の母と妻の確執。傍から見ればどう見ても美しい関係のなかにあるどうしようもない心理的戦い。人間関係とは難しいものだ。小峰はおもしろかったがこちらは疲れる。まあ一応ハッピーエンドなので救われる。