オール電化の得失

太陽光発電をいれようとするとオール電化もすすめられることが多い。つい最近まではそれが常識だった。買取と売値が同じだったので太陽光発電の電気を高く買ってもらうためにはオール電化にして昼間の電気を高くしたほうが得だったのだ。しかし48円買取となると話は違ってくる。太陽光発電が行われているときに自宅で電気を1kWh使うとその分の電気代24円は得になるが、その分の電気を48円で売れなくなるので結局24円の損をすることになる。つまり48円買取の場合は太陽光での発電中はなるべく自宅では電気を使わないことが得になる。IHでなくガスで調理した方が得だと言うことだ。エコキュートは夜動くのでこの話とは関係ないが、オール電化とはエコキュートとIHヒータの導入を指すわけなのでIHヒータが否定される以上オール電化にするのは損と言うことになる。つい1年半前まではオール電化の導入は確かに得だったのだが、実は今はオール電化の導入は損であり、販売店のいうことを信じてはいけないのだ。これは販売店が悪徳といっているのではない。常識の変化についていけない販売店が多いと言うことである。家はエコキュートでもとがとれず、ローン負担も減らしたほうが金利も減るので導入しなかったが、正解だった。10年後、売値と買値が同じになったときには導入した方がお得だろう。そのころにはエコキュートやIHももっと値が下がっているだろう。
 ところで太陽光発電中のエアコンと灯油ストーブの比較はどうだろう。係数6のエアコンで1kWhの電気を使えば6kWhの暖房ができる。このときの減収は48円。エアコンを使わず灯油ストーブにすれば売電の減収はないかわりに灯油代が発生し、1L80円の灯油なら6kWhの暖房に必要な灯油代は48円。つまり係数6のエアコンなら太陽光発電中でも灯油ストーブとコストは同じ。太陽光発電中でなければあきらかにエアコンの方がお得である。だったらすべての時間帯で空気の汚れないエアコンの方がいいだろう。