「患者よ、がんと闘うな」


「それでもガン検診受けますか」の著者近藤誠の本。中身はほぼ一緒。最後のほうにあった天動説と地動説のたとえがよい。太陽や月が毎日回っているのをみれば誰だって太陽や月が地球の周りを回っていると思うだろう。しかし人類はその英知により実は地球が太陽の周りをまわっていることこそ真実と見破った。自分がガンであると言われれば誰だって医者にガンを切りとったり抗がん剤を投与してほしいと思うだろう。しかし英知によりそれは無効であることを知り、残された人生をよりよくするため自ら判断するべきというのである。確かに患者にとっては(医者にとっても)それはコペルニクス的大転換である。そしてそれが科学的態度というのである。私も次の検診まで半年くらいあるのでいろいろ調べて特になければ今度の胃がん検診は受けるのをやめようと思う。