エコウイルはエコか


この前エコキュートは結局エコでないという結論に達したがそれではガス会社が宣伝しているエコウイルはどうなのだろうか。遠くの発電所で発電する場合は熱を捨てているが自宅で発電すれば熱も有効活用できるという説明には説得力がある。エコウイルは約20%の効率で発電し、60%のエネルギーでお湯を作り20%の熱を捨てている。これで冬季暖房用のお湯を作るとどうなるだろう。現在1日に約2Lの灯油を暖房用に使っている。それと同じエネルギーをエコウイルで作るとすると効率60%だから3.3Lの灯油が必要である。一方このお湯を作る間に6.7kWhの電気を作ることができる。この電気に相当する分の電気の購入を控えれば電気の発電送電効率35%として1.9L分の原油節約となる。本来2Lの灯油を使うべきところ3.3L分を使うのだから1.3L分余計だが、一方電気の節約で1.9L分節約できるのでトータルでは1.4L分となり0.6L分の節約となる。あまりたいした節約にはならない。しかもこの想定のエコウイルの節約は暖房費なので夏は節約にはならない。1日に0.6L分の節約を電気でしようとすると2.1kWh程度。エコウイルを設置する金があれば太陽光発電をもう1kW増やすほうがいいだろう。そうすれば1年中それくらいの節約になりはるかに効果的。もしエコウイルが発電送電効率なみに35%の効率で発電でき、発熱効率50%になったとすれば上記計算は4Lでお湯を沸かし14kWhの発電をし、そのとき発電所で節約できる原油が4Lとなるのでまさしく発電所ででている熱を家庭で使うことに相当し、暖房用CO2がまるごと節約できることになるのだが。今後に期待したい。