「試験管の中の太陽」


図書館で核融合でひっかかった唯一の常温核融合の本。著者はNTTの研究者で自身の体験した現象を小説のようにまとめた本。常温核融合という言葉が適切かどうかは別としてなにかこれまでの常識では考えられないような現象がおきていることは事実らしい。ただ再現しないし、理論でも説明できないので科学的に理解を得られてはいない。この本は1993年の本であるが先日の大阪大学の公開実験はこの15年の間に再現性も確実になってきたことの証明であろう。確かに再現性のない現象は似非科学との境目が微妙であるがわからないことを突っ込むのが研究というものだろう。常温核融合似非科学と烙印をおされて研究費も研究をすることの理解も得られないような世の中は間違っていると思う。もちろん最終的に似非科学となる可能性もある。だからといって研究をやめろというのはまさしく非科学的な態度と思う。研究を続けている人がいてよかった。