電気自動車の限界


電気自動車は普及しないと私は思っているが日産リーフが実質価格299万円で発売になるそうである。このままいけば価格もどんどん下がっていずれガソリン車にかわり庶民の足になる日が近いと思う人も多いだろう。しかしそんな日は来ないのだ。家庭用の200V20Aの電源で充電できるのは1時間に4kW。リーフの電池は24kWhというからフル充電に最低6時間、実際には8時間かかるらしい。つまり特別な設備なしに毎日フル充電できる限界量をリーフは積んだということだ。それでリーフの航続距離は160kmということだからどんなに電池価格が下がってもそれ以上走る車はできないのだ。だから特別な充電設備がなければ1泊で下呂にドライブができる電気自動車はありえない。さらに160kmは平地の話で、もし上り坂ならはるかに短い距離しか走れないし暖房をいれればさらに少ない。極端なことを言えばモータフルパワーが必要な上り坂なら20分で終わりなのだ。軽井沢や日光にだっていけないかもしれないのだ。結局電池がいくら値段が下がっても軽量化しても各家庭に急速充電器がなければこれ以上は無理。相当しばらくの間は電気自動車は金持ちの道楽以外には存在できないだろう。スーパーカーを電気自動車で作るテスラ路線が正解といえるだろう。

上記はあくまで200V20Aの場合であってたとえば60A契約をすれば上記の3倍まで電池を充電できる。そうすれば航続距離も480kmとなり下呂にもいってこれる。これくらいになればガソリン車にとって代われるだろう。そのためには電池の重量や体積は少なくとも1/3、値段は1/10程度に下がる必要がある。もしかしたら量産効果で値段はさがらないとも限らないが、重量1/3は当面無理だろう。やっぱりしばらくの間は(プラグイン)ハイブリッドが最強のエコカーである。そういえばサンヨーのエネループバイクは平地を走っているときに充電し、坂や発進時にアシストするらしい。これはもはやハイブリッド自転車といってもいいものだ。なかなか面白い。買う予定はないが。