原発の発電コスト

原発の発電コストは安いといわれている。100万kWの原発を作り、稼働率70%で30年運転し、解体するまでかかる費用を1兆円とすれば、1kWhあたりのコストは5.4円となる。さて、今回のような過酷事故がその間1回おきて、損害賠償費用が1兆円ならそのコストは5.4円の加算。10兆円なら54円の加算ということになり高いといわれる太陽光発電より高くなる。今回の損害賠償額がいくらになるのかは不明だが、今後は原発1基につき1兆円程度の保険か積立金は用意しとくべきということになるだろう。その場合でもコストは11円程度だから使えなくはないはず。前からそうしておけば今回少なくとも4兆円の賠償が可能になった。東電の今回の対応をみるともちろんあまりにも用意がなかったということはあるにしても、めったにないことへの対応がうまくできないというのはまあしょうがないことなのかもしれない。電力会社は原発の危険についての備えが十分できないのであれば少なくともお金の面で備えをしておくべきである。