「東電福島原発事故総理大臣として考えたこと」

菅元総理の回顧本。久しぶりにキンドルでなく、図書館の本。菅総理の動きは事故当時から注目していて、少なくとも事故後違和感を覚えたことはない。「メルトダウン」等の関連本を読んでもそうだったし、本人の書いたものを今回初めて読んだが、隅から隅まで納得できる。頭の構造が自分とよく似てるのかも知れない。論旨の進め方もいいと思うし、よくある政治家本のスパゲッティ論理(ゴルバチョフとか橋下とか)みたいなところがまったく無い。つくづくこの人があのときトップでよかったと思う。しかし菅総理は嫌われ方も半端ないから頭の構造が同じようであれば自分もそういう嫌われ方をされてしまうのかなーと思う。まあとにかく想定しない事故対応で混乱したのはしょうがないが、原発を今後動かすのであれば事故時の対応もきちんとできるようにしてからにしてもらいたいものだ。東京電力を今後どう処理するのかも議論が続いているような状況で原発を動かしてまた事故がおきたらどうするのだろう。

東電福島原発事故 総理大臣として考えたこと (幻冬舎新書)

東電福島原発事故 総理大臣として考えたこと (幻冬舎新書)