漫画「美味しんぼ」騒動

漫画「美味しんぼ」が原発関連で批判を浴びている。読んでないので具体的にはわからないが福島第一原発に行った後で鼻血を出したりする描写が風評被害を助長するというような批判らしい。読まずになんだが、これも佐村河内騒動や小保方騒動と同じだと思う。つまり漫画は報道機関ではないっていうことだ。漫画は個人による著作物であり、表現の自由言論の自由があるのだから表現している内容が正しいかどうか、社会にとって有益か有害かということとは関係なく存在している。報道機関はそうではない。基本的に正しいことを社会に有益な形で報道することを期待されている。だから報道機関が原発に行ってきた記者が鼻血をだしたことを特集したりすればそれはもちろん正しくもないし社会に有害な風評被害を助長する内容と批判されてもしょうがないだろう。しかし個人が書く漫画はそれがたとえ雑誌により広く拡販されたとしても、あくまで個人の見解であり、それは正しくないとか、風評被害を心配するとかという読んだ人の「個人の感想」があっても別にかまわないし、議論の材料になるのはもっともだが、それが作品や著者の批判に向かうべきではないのだ。著者や作品が批判されるような状況は日本人がやはり議論の対象をなにか間違えていることを示している。