火山と原発

九州の川内原発の再稼動審査が進んでいるが、近くの火山の噴火に耐えられるのかという疑問がでている。群大の早川教授によると過去起きた最大級の火山災害は阿蘇山が8万7千年前に起こしたカルデラ破局噴火というもので、九州のほぼ全域が火砕流で覆われた。今起これば1日で1100万人が死亡する。そういうもののリスクを原発は考える必要があるだろうか。昔の考え方であれば周りが全滅したときに原発だけ生き残ってもしょうがないと思われていただろう。しかし今では原発が事故を起こすと自然災害の復旧の妨げになることが明らかだ。1100万人が死ぬような火砕流が起きたとしてもその火災が収まれば人々は復旧に動くだろう。しかしそのときに原発から放射能が流れ出ていることがわかってもその原発に行くためには橋のかけなおし、港の作り直しからはじめねばならないかも知れない。それも流れ出る放射能のために困難となるかもしれない。ただでさえ困難な状況をいっそう困難にするのが原発災害だ。とはいえ火砕流でも耐えられるように原発を作るのも困難かも知れない。やはり簡単に考えると原発は動かさないのが一番いいように思える。
早川氏の月刊地理5月号の特集「火山災害は噴火だけじゃない」の小論「火山災害の種類とリスク」
http://www.hayakawayukio.jp/publication/paper/chiri5905.pdf
群馬も原発は関係ないけど浅間、榛名、赤城があるのでひとごとではないです。