「いつか猫になる日まで」「死のハイテクビルパニック」「無印OL物語」「そして楽隊は行く」


いつか猫になる日まで」くますけが面白かったので新井素子をもう一冊。ご近所の6人組が宇宙人と協力?し地球を救う荒唐無稽なSF。高校時代に書いたらしい。話自体はそれほどおもしろくはないが背景に漂う哲学みたいなものが面白い。話とは無関係な題名もしかり。「死のハイテクビルパニック」構成はよくできていると思うが技術的にも心理的にもあんまり納得できない。結末も救われないし。「無印OL物語」短編が12もはいっているが普通の小説のプロローグを集めたような印象。背景説明があっていざ物語が始まるはずのところで終わってしまうのだ。でもたしかにおもしろいシチュエーションではある。「そして楽隊は行く」やはり赤川次郎はさすがだ。これもよみごたえがあり面白い。しかし肝心の謎解きはどうもすっきりしない。おわらなければおもしろいのだが。