「タイタニック号の最期」「彼女のピクニック宣言」


タイタニック号の最期」生存者の情報を取材して書かれたドキュメンタリー的小説。映画タイタニックの場面を思い出すようなところが多くあり、映画もこの小説をかなり参考にしたものと思う。状況が把握できてから沈むまでつまり天国から地獄まで1時間余り。心の準備ができないうちにそのときは来てしまう。「彼女のピクニック宣言」在米日本人の物語が三篇。ちょっと変わった人たちとの交流と心情をつづったもの。あまりおもしろくない。表題作は芥川賞候補だったそうだ。