「シャープを創った男」


「シャープを創った男」シャープを創業した早川徳次の伝記。伝記を読んだのは久しぶりだったが面白かった。長年シャーペンとシャープの関係は疑問に思っていたのだが今回これでわかった。もともと金属加工職人だった早川はシャーペンを発明し売りまくった。しかし関東大震災で被災したのでシャーペンの特許や技術などを文房具会社に譲り、またゼロから創業したのが今のシャープなのである。2度にわたり違う分野で世界的に成功したのはまったく驚嘆する。しかも彼は小学校に2年しかいっていない。普通なら読み書きができなくても不思議はないのだ。それにしてもシャーペンを人に譲ることがなければシャープがこれだけ今の分野で発展することもなかったであろう。ときには棄てることも必要なのだ。MDを捨てることができずにipodの独走を許したソニーを見てもそう思う。