「ルフトパウゼ」


「ルフトパウゼ」N響コンマス篠崎史紀のエッセイ。彼は読響コンマス時代にコンバスのコンサートでゲスト出演したのを聞いてファン(というほどのものでもないが)になった。音楽家の書くエッセイの中身はどれも似たようなものだがやはり好きな音楽家なせいかいちいち納得しながら読んでしまう。ルフトパウゼというのはfだったものが突然pにおちる瞬間などにはいるほんの一瞬息をひそめる暇のようなものらしい。そんな呼吸が好きで題名にするくらいだからそういう音楽家なのである。ただうまく弾くだけの人ではない。それにしても日本に戻るきっかけは群響のスカウトだそうだから群響もお目が高い。残念ながら私は群響では見られなかったので残念。とにかく好きな音楽家N響にいるというのはテレビで見られる機会が増えるのでいいことである。最後に簡単なバイオリンの弾き方が書いてあるので参考にしてみたいと思う。それにしてもこんなに音楽に深い演奏家がいる一方でわれわれみたいな下手の横好きな趣味音楽家まで楽しませてくれるクラシック音楽の広さというのをあらためて感じてしまう。