無料か1000円か


総理の案はCO2を増大させると書いたが民主党の案は高速道路無料化だ。来るべき選挙でどちらが勝っても日本のCO2が格段に増えることは確定的である。ではどちらを選ぶか。どうせ増えるなら利用者としては無料の方がいいに決まっている。私はCO2的にも無料案の方がいいと思っている。第1に料金所がなくなる。それだけでむだな渋滞は減り、出入り口は増え、利用しやすくなるし、もし渋滞でも降りやすくなる。1000円案ではそうはいかない。料金所はそのままあるしETCを新たに購入しなければならないし、ETCといえども100km/hで通過できるわけではないので渋滞は少なくなってもなくなることはない。渋滞にあってもおりればまた1000円を払わなくてはならないので降りずにがんばることになる。それは渋滞をさらにひどくする。第2に無料案では業務用トラックなども恩恵を受ける。そうなればトラックは皆高速を走るだろう。信号がなくなって燃費がよくなるに違いない。もちろん輸送費が下がるから鉄道貨物からのシフトはあるだろう。しかしもともと鉄道貨物のシェアは低いので無料化したからといって物流総量がそれほど増えるわけではない。物流については無料化したからといってCO2がほんとに増えるかどうかはわからない。もしかしたら燃費の改善効果の方が大きくなるかもしれない。第3にレジャーの車はどうか。高速が無料になればみな高速を利用しようと思うだろう。少なくとも鉄道から自動車へのシフトはあるだろう。しかし近場でも無料なので無理して遠くへいく必要はない。1000円案ではより遠くへという動機付けがあるが無料案にはそれはない。また、高速が渋滞するので利用率は頭打ちになるだろう。もちろん今よりは増えるが際限なく増えるわけではない。第4に無料案はCO2を本気で減らそうとした場合燃料課税を上げることができる。高速を無料にする代わりに燃料が高くなりますということだ。私はそれがいいのではないかと思う。高速無料化税をさらに付加する。そうすれば車を無駄に使わない動機付けにもなるし鉄道からのシフトを防止する手段ともなる。無料化案はそういう制御を可能にする。ただ民主党がそれをするとは思えないが理屈としては可能と言うことだ。1000円案ではそれは絶対無理。無駄にCO2だけを増やし抑える方法はないのだ。CO2的見地からは無料案を支持するという結論である。