太陽自動追尾


太陽熱温水器の効率を計算した時に照度が照射角のcos4乗に比例すると書いて、そうすると太陽電池を太陽の方向に自動的に向けるというのがあながち悪いアイデアではないように思えてきて計算してみた。前にも計算したとおり、日照時間が12時間として1kWの太陽電池が1日で発電できるのは最大4.5kWhである。春分の日に太陽に垂直に当たるように取り付けた場合、夏や冬は最大23度傾くのでそのときの発電量は3.2kWh程度まで落ちる。1年通すとすべて晴天であったとして最大発電量は1400kWh程度である。実際には通常1000kWh発電しているといわれるので日本の晴天率は72%ということになる。それはちょっと高すぎるので実際には1kWの太陽電池はもう少し多く発電しているのだろう。同じ太陽電池を自動追尾にすると1日12時間の日照時間では12kWh発電できるので年間最大4380kWhの発電量となる。上記晴天率をかけると3100kWhとなる。もちろん日の出、日没付近は効率が落ちるだろうから実際に発電できるのがその8割とすると2500kWh程度という感じか。これは通常使用の2.5倍となり、太陽電池の効率が40〜50%になったのと同じ効果となる。3kWの太陽電池で通常20m2必要だったものが8m2ですむことになる。太陽電池の量が半分以下になって価格が下がるが、追尾装置がその下がった分以下でできればいいのだが。特注で作ると当然高くついて意味はないだろう。追尾装置を量産する会社はないのだろうか。