CO2排出権


前回書いた案では経済対策費2兆5000億円をCO2対策に振り向けた場合CO2排出量が約600万t減らすことができる計算だった。CO2排出量削減1tあたり約40万円である。CO2排出権取引では1tあたり1000円〜3000円程度らしいので約200倍高い。日本ではお金をかけて実際のCO2を削減するよりCO2排出権を購入したほうがはるかには〜るかに安上がりなのだ。だからお金をかけないCO2削減(自転車等)はもちろんやったほうがいいが、太陽光発電などお金をかけてのCO2削減は当面やるだけお金の無駄である。もちろん30年程度壊れなければかけた分は回収できるので必ずしも無駄ではないが。なけなしのお金をそれに費やしたり、ローンを組んだりしてまで導入する必要はない。われわれが買わなくてもメーカーが作った分はどこかに売れて確実にCO2を削減しているのである。排出権価格が安いというのは太陽電池などよりも東欧の非効率の工場を効率化したり熱帯の伐採を止めたりするほうがはるかに効果的であることを示しているのだろう。そうであるとすれば国内で無理してCO2削減をやるよりもそういうものにお金を出したほうがいいともいえるのだ。