マニフェスト検証合戦


自民党が過去の選挙での自己のマニフェストの達成度を自己評価したそうだ。結果「大きなところはだいたい達成できた」ということらしい。確かに郵政民営化道路公団民営化などは達成できている。一方民主党が同じ評価をしたところ20点などと言っている。特に面白かったのが今回自民党マニフェストに後だしじゃんけんでいれたと思っていた幼児教育の無償化という項目が前回のマニフェストにはいっていたこと。自民党は子育て世代の経済環境改善を公約しておいて無償化をやらないどころか母子手当廃止など経済環境悪化の政策を実行していて公約違反だと民主党は主張している。これは説得力ある。自民党に言わせれば毎年2200億円の削減を通じて財政健全化をすることが主要なところで子育て支援など末節だということだろう。だから明らかな逆行政策をやっても自分で気がつかなかったのだ。しかし収入の安定している公務員ならまだしも失業の危険がつきまとう民間人では子育てというのは賭けである。そこを支援されるかされないかは大問題である。特に派遣の多い若い世代はそうであろう。少子化担当大臣までおいて自民党は何をやっていたんだろう。しかし確かに前回選挙では自民党は小さな政府を公約しそれに向かって進んできたのは事実であり、公約違反は割合としては少ないだろう。児童手当はやはり末節なのである。前回選挙では小さな政府が強い日本を作り、日本が強くなると結果として皆が幸せになるとみんな信じていたのだろう。ところがその結果派遣は増え、失業は増え、格差は拡大し、医師は不足し、みんな生活に疲れてしまった。日本が強くなくていいから生活をなんとかしてほしいと思うようになった。だから民主党子育て支援が受けるのだろう。自民党は公約違反であってもなくても旗色が悪い。ところで松下幸之助は3%の経費削減はたいていうまく行かないが30%の経費削減はうまく行くものだと言ったらしい。3%では現在の延長線なので改善は難しいが30%ではそれでは無理だから構造的な改革が必要でその結果成功することもあるということである。自民には無理だが民主党ならできるかも知れないと思わせる逸話である。そうなってほしいものだ。