パリの恋人

2004年の韓国ドラマ。パリの貧乏留学生テヨンが財閥御曹司のギジュとくっつくシンデレラストーリー。設定はキムサムスンと似たようなものだが、いかにも御都合主義なキムサムスンと違い、二人がくっついていく過程は1〜15話ぐらいまでかけてていねいに描かれ好感がもてる。一方甥スヒョクがテヨンを好きになっていろいろとじゃまをするというのはいかにも御都合主義的で今ひとつ。スヒョクがテヨンを好きになる十分な理由を描けばだいぶリアリティが増したに違いない。最終話はすべて問題が解決したのに去ろうとするテヨンの気持ちがわからなかったが2年後のシーンがあるのでまあいいかというところ。ラスト5分の意味はよくわからない。ここの部分のためにこのドラマは最悪のラストといわれているようだ。まあ無視すればいいというところか。まあまあおもしろかったがはまるほどではない。おもにスヒョクをえがくシーンは無駄に時間を使っているように見えるし。やっぱファンカは名作だな。

ラスト5分はこういうことだ。オリジナルはそれまでのすべての話はテヨンが書いた小説だった、テヨンはソウル市内で家政婦をしたり露天商をしたりする女性で家政婦をしている主人のPCを使ってその小説を書いた、書き終えたあと書いたような内容の出会いをギジュとはたし話が続く・・・というものらしい。ところがその内容が明らかになるとそれまではまっていた視聴者の怒りを買い、修正を迫られ、もう一人のテヨンという設定になったようだ。これがDVDの内容で、もう一人のテヨンがギジュとテヨンがパリでゴールインしたという内容の新聞をみてうらやましいという場面が追加された。これにより最後の5分はギジュとテヨンがはたしたことをもう一人のギジュともう一人のテヨンがおっかけて実現するというような内容になった。日本での放送ではこのラスト5分を丸々カットしたバージョンや、わざわざオリジナルに近く編集されたものやDVDの通りのものなどいろんなバージョンが放送されたらしい。だからラストの評価は人それぞれだ。私はDVDの通りでも変だとは思ってもそれほど不満はないが、彼女にいわせると、話の内容があまりにやりすぎ(スヒョクに好かれたり家族にいじめられたり)なのでそれがテヨンの書いた小説の内容だったなら納得。だからオリジナルが良かったと思うということだ。それも確かにそうかも。まあどちらにしてもすべて架空の話なのだから議論自体に意味はないのだが。