トリウム溶融塩炉と常温核融合

トリウム炉について調べてみるとなんだか日本に古川博士という人がいてトリウム熔融塩炉の長所ばかりをかかげて進めるべきと声高に主張したらしい。それを聞いて多くの科学者が調べてみたものの実際には強い放射線とか事故時の対策の困難さとかガスの閉じ込めとかいろいろ問題があることがわかってそれほど魅力を感じなかったようだ。ところがそれでも声高に主張するものだから業界にトリウム熔融塩炉にかかわるやつはバカという暗黙の認識が生まれたようだ。もちろんすでに運転実績のある炉だから動作は確認されているわけであり、そういう課題が研究によって解決すれば実用化だって夢ではないはずなのだが、こんな状況だから日本ではだれも研究しなくなってしまった、と、そんな状況かと推測する。なんとなく常温核融合と似ている。常温核融合も夢のエネルギーは取り出せなくても物理的に面白い現象がそこに眠っている可能性はあるのに常温核融合に取り組むやつはバカという認識ができてだれも取り組まなくなってしまった。それでもバカを承知でやっている人はいるが。でもトリウムの場合は予算もかかることだからバカを承知ぐらいでは研究はすすまないのだろう。