「プルトニウムの未来」

プルトニウム路線を走ると2041年にはどうなるかというSF。以下ネタバレ。2041年にタイムスリップするとそこでは高速増殖炉、再処理工場、燃料工場がすべて一体となり超巨大なドームで覆われて、万が一事故が起こっても放射能が出ない仕組みになっている。放射性廃棄物は60年以内に地球上から排除することが求められ、ロケットで太陽に打ち込む方法が採用された。そのため電気料金は1kWあたり70円にもなっている。ところが、太陽に向かうはずのロケットが故障で地球に向かってしまう・・・というストーリー。プルトニウムの専門家が書いているのでまじめな空想物語になっている。まあロケットが地球に向かうというのは突飛だけど。とにかく廃棄物はどうするの?核拡散はどうするの?事故の対策は?それだけのメリットがプルトニウムにあるの?という問いかけになっている。「間違いだらけの・・・」と比較しながら読むと面白いかも。