読売のデスクは変わったのか?

このところ読売の記事から原発推進、東電擁護の色が消えた気がする。何日か前の東電の事故報告についての3面の特集は実に要領を得たものだった。群馬に飛んだ放射能がいまだにどこからでたのかわからない等、私も持つような疑問がよく整理されていた。前はこのように整理された記事があってもそこに原発推進側の色が必ずつけられていたものだが、先日の特集にはそれが感じられなかった。だからといって反原発の色がついているわけでもない。たまには読売もいい記事をかくなあと思っていたのだが、2,3日前の東電のリストラ案についての記事でもよく整理された納得のいく記事で、やっぱり原発推進側の色は感じられなかった。前は記者の書く記事に対してデスクがそういう色をつけていたのが、デスクがかわって今のデスクはつけなくなったのかも知れない。あるいはあの清武騒動とも関係あるのだろうか。読売はもともと国策に関与するのを趣味とする会社であり、原発推進についても主導的な役割を果たした。しかしそれらはおそらく社のトップの趣味であり、清武騒動でナベツネの会社私有化がクローズアップされて、トップの影響力が低下したのかも知れない。一般記者はそんな趣味はもっていないのだろうから、トップの影響力が低下したことに乗じて原発推進の色をつけるのをやめたのかもしれない。読売の記事は国策擁護の色が強すぎて問題だったが、その色さえなければ、詳しくわかりやすい記事ということではいい新聞だと思うのだ。これがいつまで続くかはわからないが、ささやかな新聞の自己改革の実現であり、歓迎したいと思う。先日の自由報道協会に関する記事もそうだが、読売内部でなにか起こっているのだろうか。もっとも後進的なダメ新聞と思っていたがもしかして一気におお化けするかも?