「仕事力のある人の運動習慣」

最近は往復2時間の徒歩通勤をしているのでそんなことするとたぶんいろいろ体にいいのではないかと思い、それらしい本を読んでみた。著者は吉田たかよしという人だが経歴はとても面白い。灘高校、東大、大学院を出てNHKアナウンサーになった後医師となり、政治家秘書となり科学技術政策立案等をやり、現在は内科精神科医師でまた学習カウンセリングをしているという人。中身も面白く、根拠なく自説を説いているのではなく、心理学や脳科学の様々な実験結果を例示して、運動が脳機能の向上に役立ち、記憶力向上に役立ち、ストレス緩和に役立ち、アルツハイマー防止に役立つことを説明している。また、初めて聞く説も多い。マラソンを走らせたら人間より速い動物はいない、ということは人間は走ることこそ本質だという説。アルツハイマー病は脳の糖尿病という説。また、30分の運動効果と3分×10回の運動効果は同じらしい。運動にまとまった時間が必要なわけではないのだ。まあとにかく徒歩通勤はいろいろと役立っているはずということになる。なお、運動は食後がよく、食前はさけるべきとのことだ。食前に運動すると体が飢餓状態に近くなり、食事をしたときに体が栄養を溜め込む方に動くからという理由だ。朝は食後の通勤になるが帰りは食事前になるので適当に食事をすませてから帰ることを検討してもいいかも知れない。