エアコンの暖房効率

去年は暖房にエアコンを使うことはほとんどなくおもに灯油ファンヒーターで暖房していた。今年はほとんどがダイキンうるるとさららによる暖房で灯油ファンヒーターはごく一部である。12月〜2月の3ヶ月の電気使用量を去年と今年で比べると3ヶ月合計で952kWh今年の方が多くなっている。去年の灯油の場合は1日6L、3ヶ月で540Lの暖房とすると5400kWhの熱量。これを今年952kWhで発生したとするならばエアコンの暖房効率は5.67kWh/kWhということになる。カタログAPFが6.2なのでそれには及ばないが、なかなかいい効率であると考えられる。去年も少しはエアコンを使っているだろうし今年も少しはファンヒータを使っているのでもう少し下がるかもしれないが、今年の1月のエアコンの使い方は明らかに去年を上回っているのでやはりこんなもんだろう。
 今年の灯油代を85円とすると灯油暖房なら45900円かかる予定だったのが電気代を25円とすると23800円ですみ、22100円得をした勘定になる。まだ冬は終わったわけではないからもう少し得になるだろう。エアコン購入費は暖房費の節約分だけで10年程度で回収できそうである。
 なお加湿してくれるエアコンの使い心地はとてもよい。なにも考えなくてもほぼ湿度50%を維持してくれるし、給水の必要もない。加湿で電気がかかるようだったら困るなーと思っていたが、上の計算によるとそれはなさそうだ。加湿するエアコンはダイキンだけなのに、どうしてその機能を皆が重視しないのかほんとに不思議。加湿器なんて絶対面倒だし不衛生だ。もううちではダイキン以外のエアコンは買えないね。
 ところで節電が叫ばれるときに時代に逆行してエアコン化したわけだが経済的だというのは確認できてもCO2的にはどうなのか。952kWhの電気の発電送電効率が30%とすれば発電エネルギーは3173kWhということになる。これを石油火力で起こせば使う石油量は317Lだから電気が全て石油火力であったとしても発生CO2は灯油のときより40%ダウンする。原子力はなくなっても水力などはあるわけだし、発電送電効率ももう少しは良いだろうからエアコン化によりCO2もほぼ半減できていると考えられる。
 ピーク電力についてはどうか。冬のピーク電力は午後7時ぐらいだそうだからその時間にはもちろんうちのエアコンも稼動しているのでピーク電力をタイトにしている一因となっていることは確かだ。しかし電力会社や政府が本気で冬のピークを抑えようと思うのだったらまずオール電化、特にIHヒータ化を止めるべきだろう。それをやろうとしていないということは電力会社も政府も実際には冬のピーク電力を抑える気はないということだ。それなのにこれだけメリットのあるエアコン化をうちだけ我慢することはない。夏のピークに対してはうちには太陽光があるのでピークを高くすることはない。電力会社も政府も本気で夏のピークを抑えようと思うのだったらピーク時間帯の料金値上げをやるべきだ。それをしないのであればやはりそれも本気でなく、それなのに電力不足を強調するようならそれは原発再稼動の理由作りと思ったほうがよい。なお、電力料金はすでに値上がっているようだからそれにより節電投資は進むだろう。すでに値上げされているのはいいことだと考える。その値上げ効果だけで夏のピークがタイトにならないかもしれないし。さらに夏のピーク時間の料金値上げに踏み切り、太陽光買取48円が今後30年続くようになってくれると一番いいんだけど。