「エコカー激突」

いまはエコカーがおおはやりだ。エコカーカルフォルニア州のZEV規制に始まり、電気自動車が開発されたが使い物にならず、ついで燃料電池、ハイブリッド、ディーゼル、ダウンサイジング、そしてまた電気自動車と焦点が移り変わってきた。この本はガソリンではハイブリッドだけがかろうじて一定期間生き残るが、燃料電池車は見込みがなく、いずれ車は電気自動車になるといっている。2009年の本なのだが、びっくりするのは以下の記述。
「いくつかの代表的な自動車メーカーの見解は2020年には石油の供給が大幅に不足して、価格が高騰するだけではなく、ガソリンスタンドに並んでも手に入らなくなるというものだ。」
えっ、2020年?あと8年しかないではないか。著者の見解ではなくメーカーの見解といっているところが恐ろしい。そんなの自動車だけの問題じゃない。おおごとではないか。プリウスの次の車は必然的に電気自動車でなくてはならなくなるが、石油がなくて自動車が作れるのか?電気自動車が売られているうちになんとか手に入れれば、うちには太陽光があるので移動には困らなくてよくなると思うが、ほんとに石油が大幅に不足するならそれどころではないだろう。各方面で生産が減少し、何も手に入らなくなってしまうに違いない。そうなるともはやCO2問題なんて考慮する必要はないし、原発なと動かさなくても電力需要も大幅に減退するだろう。あるいは減ったエネルギーを電力でまかなおうとして原発をいやがおうでも生きていくために動かさざるを得ないみたいなことにもなるかもしれない。そんなふうになれば電気自動車がいかにコスト高であって航続距離が短くても電気自動車は必ず売れる。ということは現段階でどんなに赤字でも今から電気自動車の量産に踏み切り、数を作っておき、ダメだしや、コストダウン等を進めたほうがいい。自動車メーカーはそう考えて電気自動車を出しているのかも知れない。おそらくこれは悲観的な見方であってそうはならないと思うが。しかし今急激にガソリンも値上がっているようだし、今は円高だからまだいいが円安にふれたりしたらほんとにどうなっちゃうのか。エネルギーは電気が命みたいになって、今東電解体が成功しなかった場合、ますます東電様になっちゃったらもうやだよね。東電解体は今のうちにどうしてもやらなければいけない。

エコカー激突! ~次世代エコカー開発競争の真実

エコカー激突! ~次世代エコカー開発競争の真実