「私たちの『はやぶさ』」

 小惑星イトカワのサンプルを持ち帰ったはやぶさに関するJAXAのもろもろ。JAXAの広報誌をまとめたもののようだ。子供向きみたいなので読む気があまりしなかったのだが、読んでみると結構細かい技術的な情報が多くて面白かった。
 最初にプロジェクトリーダーのインタビューだったが、まだイトカワについていないころのもので本が古いのかと思ってびっくりしたが2012年の発刊だった。時系列でまとめているので最初はそういうことになる。その後イトカワにつき、行方不明になり、何とか帰還をはたしてサンプルを大気圏突入させる。そのときそのときのエピソードがいろいろあり、再体験するようでなかなか楽しい。
 そして持ち帰ったイトカワのサンプルの情報もいろいろ載っている。論文を出した人にわかりやすく説明させているのがとても面白い。持ち帰ったイトカワのサンプルは大きいものでも100μmとか。そんなのを一個一個研究者がもらって研究するのだ。サンプルの取り出しや持ち帰りの手法やそれに伴う苦労、様々な分析手法等いろいろ初めて知るものが多かった。
 関係している人もJAXA以外にも富士通やNEC、グローブボックスメーカー等いろいろあって結構いろんなところの協力があってのものなのだなということが良くわかった。映画「ハヤブサ」のエピソードもあってやっぱり一度見てみたいかも。映画館はもう終わってしまったと思うがDVDがあったら今度借りてみよう。

私たちの「はやぶさ」  その時管制室で、彼らは何を思い、どう動いたか

私たちの「はやぶさ」  その時管制室で、彼らは何を思い、どう動いたか