「ブログ進化論」
2006年の本。ブログの歴史とかではなくてブログとはどのようなものでどう使われ、どんな影響があるかとか、どんな例があるかとか。結論としてはブログとはコミュニケーションツールであり、また個人の表現手段であるというようなことかな。著者は「このブログがすごい!」などの雑誌やブログを運営している編集者だそうだ。
印象に残った話はブログの話ではなくて吉田松陰の話。密航に失敗し捕まった松陰は野山獄というところに投獄されるのだが、そこにいた囚人たちと学校を作った。それぞれがそれぞれに他がもたない知識を教えあうというものである。囚人が教えられるものかと思う人もいるかも知れない。しかしなにかひとつぐらいは他の人に教えられるようなものがあったりするものだ。そして囚人たちには生気がよみがえり互いの尊敬と自信をもつようになったとのことだ。
ブログとなんの関係があるかとも思うかも知れないが、要は自分の得意分野の表現の場を与えられることは自らの自信にもなるし、他の人もそれを知ることができるしいいことでしょ、ブログとはそういうことができる機能があるということなのだ。ブログによってどんなつまんない人間でも光り輝くことができるし、人の役にもたてる。松蔭の獄はわずか12部屋だったがブログは何千万の人との接点があるのだ。ものすごーく狭い分野でも共感する人はきっといる。
このブログ(Vaceba's Diary)も記事一覧でみれば2001年からあるが、実はほとんどnifty掲示板で書いてたもので、ブログになったのは2010年の年末。私もまだブログ初心者だ。トラックバックの意味もまだよくわからない。でも表現の場になっているのは確かだ。自分で読み返すのも楽しい。趣味のひとつとして今後もやっていこう。
- 作者: 岡部敬史
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/04/21
- メディア: 新書
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