週間東洋経済「東京電力偽りの延命」

 図書館で雑誌も借りれるそうなので借りて読んでみた。定価690円を毎週買う人がいるだけあって内容は質が高い。ネットをうろうろしてるのとは違う。グラフィックもたくさんある。こんなのをよくもまあ毎週作っているものだ。
 経済雑誌なのでもっと冷静か、あるいは原発推進かと思って読んでみたが、思いっきり反原発でびっくりした。さらにびっくりしたのは原発の電力が20円/kWhを超えるという試算。事故コストと事故リスク対応によりそうなるという。年1兆円が除染費用、賠償費用や廃炉費を寿命で割って2000億円、電源立地地域対策交付金が1.2兆円、そして保険料が2.2兆円、それらを年原発発電量で割り、現状コストに足すと21円だそうである。
 この保険料の考え方がよくわからない。福島第一原発の事故処理コストを年額1.1兆円とし(総額はその40倍)これを全原発に当てはめると22兆円、事故発生確率を1/500として日本には50基あるので10年に1回。ということで22兆円を10で割って2.2兆円というのだが・・・年額で計算するのもよくわからないし全基で計算するのもよくわからない。全基がいっぺんに事故になる確率ははるかに低いように思うし。そうではなくて福島の事故費用が総額44兆円であり、それが10年に1回おこるとして4.4兆円なら納得するかな。しかしその計算だとなんと29円/kWhにもなってしまう。事故費用44兆円てちょっと高く見積もりすぎのような気もするし。まあとにかく原発コストはいわれるより高いことは間違いないようだ。
 何日か前に書いた電力会社はLNGを高く買いすぎという話もしっかり書いてあった。さすが。
 さてこの感想を書こうと思って東洋経済をネットで引いたらこれは今年の2/18発行なのだが、なんとその東洋経済編集長が2月17日深夜痴漢で逮捕されていたそうだ。反原発を唱えるとなんと痴漢で逮捕されてしまうのだ。話によると痴漢で逮捕するのは簡単だそうだ。当人のほかに女性一人、男性一人いれば当人が何もしていなくても女性が悲鳴をあげ、男性が当人の手をつかみ警察につきだせば逮捕できてしまう。簡単に陥れることができるのだ。そして日本の裁判所は機能していないから起訴されれば99.9%有罪。こんないい仕事をしているのにかわいそうな編集長・・・その後どうなったのだろうか。

週刊 東洋経済 2012年 2/18号 [雑誌]

週刊 東洋経済 2012年 2/18号 [雑誌]