原子力規制委員会が真っ先にやるべきこと

原子力規制委員会が19日に発足するそうである。委員長が原子力村だとか、国会の同意を得ずに任命するだとか、最初から信頼を損なうような発足であるが、ないよりましという点ではまあいい。問題は規制委が何をするかである。真っ先にやるべきことはなにか。それは大飯原発を止めることである。なんといっても信頼が地に落ちた保安院が稼動を許可したのだから、規制委が発足した以上は規制委の許可を得ない原発は動かしてはだめだ。そういって規制委が大飯原発を止めれば規制委の株は上がるだろう。今は夏も終わり、電力需給には余裕がある。だから止めてもほとんど実害はない。もちろん関電の収支は悪化するが、料金値上げするそうだからもつだろう。実害はないのに効果は絶大である。その後半年くらいかけて安全基準を整備してから動かせば、稼動に文句を言う人は少なくなるだろう。感情的反対派も多くいるだろうが、筋の通らない認可に反対している人も多いのだ。稼動を認める際には筋を通すことが肝心なのである。野田総理も規制委に止めさせるために大飯を止めないといってきたならなかなかの演出家である。はたしてそういう演出家なのだろうか。