「空飛ぶタイヤ」はいかに娯楽小説か

空飛ぶタイヤ」もう一回読んでしまった。それくらい面白かった。現実にもこれに近いことがあったのだろうと漠然と思っていたがネットで調べてみると実際には事故を起こした業者はまわりから非難の嵐で商売にならず廃業、別の業種に勤めたら事故にあい身障者になってしまったようだ。また、タイヤ事故で亡くなった女性の遺族が三菱自動車を訴えて550万の損害賠償を勝ち取ったものの、それを頼んだ弁護士が懲罰的損害賠償と言って請求額を1億5千万に引き上げ、その手数料2000万より少ないからと全額懐に入れ、遺族に渡さなかったそうだ。小説はこんなにも面白いが現実はこんなにも悲惨。この小説はあくまで事実をモチーフにしただけの完全なる創作娯楽小説なのだ。現実は恐ろしい。