即脱原発と温暖化

小泉さんが即脱原発と元気に言いまわっていて話題になっていた。一方、先日のサイエンスゼロでは2000年から温度上昇が止まっているのは温暖化がなくなったのではなくて深海に熱を運んでいる挙動によるようだ。それが終了したらまた温度は上昇し、上昇すると台風は巨大になるし集中豪雨は激しくなるし海水面も上昇するだろうということである。原子力がCO2排出削減に役立つのは確かだ。一方再生可能エネルギーはほとんどが不安定電源であるため電源安定化のために出力調整可能な火力を増やすことにつながり、相当増えるまではCO2の排出量の削減にはたいした効果がない。だから原子力からの撤退はしないほうがいいとは思うのだが、温暖化は地球の問題で脱原発は日本の問題なので日本がどうするかはまた別だ。そして、過去40年原子力が社会に果たしてきた影響を見ると、原子力安全神話とか、安全研究を止めたり、反対派を弾圧したり、地熱発電を妨害したり、RPS法で風力を妨害したりと、反社会的と言ってもいいような行動ばかりしている。その挙句が原発事故である。小泉さんは自民党をぶっ壊すといって選挙に勝ったが自民党は健在だ。そのかわりに世代交代が進んだともいえる。今は小泉さんの言うとおり即脱原発を実行しても原発はなくならないだろう。そのかわり、反社会的な行動が消え温暖化防止に役立つことが周知されればよい。その意味で小泉さんの意見には賛成だ。ところで話題の秘密法案と原発にはこんな話もあるらしい。「実は昨年6月、『原子力憲法』と言われる原子力基本法が改正され、『我が国の安全保障に資する』ことも目的にする、との文言が滑り込みました。それを根拠に原発情報を丸ごと特定秘密化することが可能になった。核燃料サイクル推進派の官僚の入れ知恵ですが、事程左様に秘密が『少なくなる』保証なんて何もないんです」「原発ホワイトアウト」の若杉氏が語ったらしい。こういう非倫理的な話を無くすためにも即脱原発は有効だ。