「原発に頼らない社会へ」

 題名からもっと硬い本かと思ったが書き口はゆるくリラックスして読める本。原題は「ヤマダ電機で電気自動車を買おう」だったそうだ。題名だけで印象はがらりとかわるものである。
 著者は地域の小さな非営利の金融をやっていて、節電とか省エネ投資に融資をしているらしい。1/3くらいは地域金融の話だがあまり興味がないし、著者のいうことが正しいかどうかもよくわからない。ただこういう視点からの活動がありうることは知っていていい。
 残り2/3程度がエネルギーの話だが、この人の認識はおおむね賛成できる。一部先鋭的な内容も含まれてはいる。たとえば以前カルフォルニアで電気自動車を売らなくてはならないという法律を作ったとき、各メーカーは仕方なく電気自動車を作って売ったのだが、それが意外に受けちゃって、エンジン不要の自動車が受けると自分たちの仕事がなくなると心配したメーカーは電気自動車を回収してつぶしたという話。
 あるいはどっかの先生が開発した高性能なキャパシタはやはり、そういう変化を恐れた勢力につぶされたとか。いくらなんでもそんなにいいものができたらつぶすより利用すると思うのだが。
 まあちょっと過激だがそういった見方をすればエネルギー問題は解決するということは知っておいたほうがいいだろう。この本とは逆に宇宙太陽光などという超巨大プロジェクトでエネルギー問題を解決する方法もある。とにかくちょっと突飛な発想をすればエネルギー問題は片付く。既得権益を無視し投資配分を突飛な発想にかけることができればの話だが。つまり問題は技術でなくて人間なのだ。

ところで楽しみにしていたioboxはうまく動かず返送して代替品を待つことになった。がっかり。一方以前紹介したiobox購入のブログの人はskypeを利用したテレビ電話の実験に成功したそうだ。いつでもただでうちのテレビでテレビ電話が楽しめる時代がきたのだ。