「首相官邸で働いて初めてわかったこと」

朝ズバにも出ていたテレビ業界人が菅総理に誘われ首相官邸の広報担当の仕事をした2年間の回顧録。震災の半年前から始まり、震災があり、菅総理が退陣し、原発ゼロ政策の過程や再稼動の騒動などがあったころである。まさに日本の歴史のなかでも稀有の二年を官邸内からテレビ業界人が観察していたというのはとっても面白い。原発事故当時の総理のまわりの専門家?たちが本当にダメダメだったのもわかるし、菅総理が退陣表明をしたといわれたときから急に生き生きし始めた内幕もわかる。再稼動するかしないかあたりの枝野さんののらりくらりとか、再稼動反対デモが官邸に与えた影響とかもわかる。意外なのは官邸側で世論を汲み取る努力をいろいろやっているのだが、そういった努力を外の人は感じ取る能力がないようだ。ちょっとおちゃらけた文体の奥に結構中身がつまっている感じ。面白いし。いろいろ発見がある。
 これもキンドルペーパーホワイト3Gで読んだわけだが、キンドルのいいところは・場所を選ばず明るくても暗くてもOK・立ち上がりが速いのでごくわずかな時間でも読める・しおりを入れる必要がなく、開けたらすぐ読める・わからないことがあればすぐ調べられる・どこにいても本屋にいるような感じだしいつでも買える、などなど。逆に今一なのが結構すぐ電池がなくなること、白黒なので図表が見にくいこと、カバーが左にあくこと。まあもとは英語用だからしょうがないか。