エイモリー・B・ロビンス「新しい火の創造」

エネルギーの節約や再生可能エネルギーの活用にはいろんな方法があるよという本。いつもブログを読んでいる人が訳者なのだが、申し訳ないけど訳はこなれておらず、ひととおりは目を通したが頭には入ってこない。化石燃料にはCO2や枯渇、高騰の問題があるからいずれ脱せねばならない。そのかわりになるものは再生可能エネルギー原子力があるが、この本の立場はどちらも需給調整が難しい電源であるので、集中立地の大型電源から分散型電源にシフトしたほうが大停電の危険を少なくすることができるので原子力に頼るべきではないというものだ。理想状態として何が考えられるかを提示するのは大切なことだが、現実といかにリンクさせるかがなければ絵に書いた餅だ。しかし餅を絵に描けば現実とのリンクも増えていくに違いない。読み物というよりは資料集みたいな本でした。

新しい火の創造

新しい火の創造