日本の再エネ内訳と日本と中国の風力

日本の再エネの内訳(太陽光・風力・地熱その他)のグラフを作ってみた。

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日本の再エネ内訳

日本は太陽光や風力が増える前から地熱が結構な量発電していた。なので2000年頃の再エネ伸びは小さく見える。しかし、太陽光や風力の内訳をみてみると2000年台初頭は太陽光は年率30%ぐらい、風力は年率2倍ペースという驚異的な勢いで伸びている。

しかし、それはRPSが始まる2003年までで、2005年からは太陽光も風力も年率10%程度に低迷。2012年からFITが始まって太陽光はそれで伸びたがなぜか風力はさらに低迷。風力は最近政府が2040年に4500万kWの導入を目標とするとぶち上げたが、計算してみると年率15%増程度でそれほどたいしたことは無い。

なお、グラフの風力の2020年以降の線はその目標に合わせてある。太陽光も直近5年くらいは伸び率15%程度で風力と同じくらい。この傾向で今後進めば日本の再エネは2040年頃全エネ規模に成長するがそのほとんどが太陽光。風力は1割いくかいかないか。

次に風力について日本と中国の増え方を見てみよう。

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日本と中国の風力

上述したように2000年台初頭は日本の風力は毎年倍ペースで増えていて、2005年に日本と中国の風力はほぼ同規模になる。その後、日本の風力は低迷するが、それまでの日本の毎年倍ペースをなぜか中国が受け継いだように見える。交差点でグラフの色表示が間違ったかと思うようなグラフになっている。結果的に今は中国の風力は日本の60倍。

そんなに風力を作っていれば技術開発もコストダウンも設置経験も進むだろう。日本メーカーが撤退するのは無理もない。太陽光では2005年にはトップクラスだった日本メーカーは2012年にはトップ10から姿を消し、風力は今や日本の国内メーカーは撤退。その分水嶺は2003年のRPS施行の時点あたりにありそうだ。RPS法自体が原因かどうかはわからないが。