日本の再エネの低迷期

日本の再エネは20年平均では年率10%で伸びているが震災前は低迷している。この辺はRPSという再エネ導入制度が施行された時期だ。拡大すると以下のグラフのようになる。

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RPS制度による再エネ低迷時期

RPSというのは電気事業者に再エネ導入を義務付ける制度だ。FITよりコスト低減努力がされやすく、導入も計画的にできるのでFITより優れた制度とも言われるが、義務付けられる導入量を政治的に抑えられれば有名無実化することができる。

結果からみれば日本のRPS制度導入は完全な失敗と言える。RPSからFITまでの間、海外で4倍にもなっている期間で1.7倍しか増えていない。2005年には世界のトップだった再エネ企業も2012年には没落。その間に再エネの新興企業が海外で力をつけ、FIT制度はそんな海外メーカーを遇する制度になってしまった。

FIT制度は賦課金増大が問題になっており、失敗と言われることも多いが、RPSで低迷した導入量を回復した制度でもある。見方によっては賦課金増大はRPSの失敗を修正するために必要だったとも言えるかも。ただし、賦課金増大はそれはそれで問題でFIT制度に穴があったことは明らかなんだけど。