音楽番組


昨日、今日と小沢征爾、チョンミュンフンの番組を見た。いずれも彼らが若い人に音楽を教える番組であるが、相手は音大生や小学生であるが意外なほどテーマは共通していて、楽譜どおり演奏しようとする受講生に対し「自発的な表現」を求めるというような感じだった。先日の桐響の演奏会の練習でも一番面白かったのは「白滝姫」の作曲家に指導されたときで、結局表現したいものが先にあってそのために音楽があり楽譜があるということをひしひしと感じさせられたものであった。
 先日スプリングカルテットで合宿、小学校での演奏をやってきた。ほとんどの曲目が映画音楽だったのだがそのうち「ニューシネマパラダイス」を合宿のときに全員でみた。やはり映画にはそれぞれの「想い」というのがつまっているし映画音楽にもそれが乗り移っているわけでそれこそを表現できるように演奏したいものだ。
 今日のチョンミュンフンはオーケストラにスコップを贈っていた。楽譜や音はいわば地上に生えている幹や枝や葉でありそこだけをみて音楽をすることも可能であるのだがその源泉である根っこを掘り起こしなぜその音楽が存在するかを考えて演奏してほしいということなのだ。プロアマを問わずとかく演奏家は地上だけを見やすいということなのだろう。肝に銘じたいものだ。