桐響サマーコンサート


桐響サマーコンサートを聴いた。足響と桐響はいろいろな意味で対照的なアマオケである。足響は指揮者は必ずプロを雇い、協奏曲などでもプロの奏者を積極的に招いて演奏会ではそれなりのレベルの演奏をする。企画も優れており聴いて楽しい内容が多い。一方団の雰囲気としてビジネスライクというかドライなものがあり演奏も盛り上がりに欠けるところがある。桐響はたまに群響の方を指揮者に招くこともあるが原則的には昔から指揮者は変わっておらず、団員と家族でもあり学校の教え子もたくさんいる実に家庭的な団である。団内外のアンサンブル団体が数個存在し基本的に合奏好きで演奏も盛り上がりやすい。昨日の演奏会でもパート間のやりとりが実にスムーズでアンサンブル感覚の高さを示した。プロにたよる足響スタイルよりこのほうが趣味としてはあるべき姿なんではないかという気がする。おそらく団員もストレスを感じることなく楽しく活動していることであろう。しかしながら聴く側の都合を書けば技術的にも音楽性の面でも不満が大きい。音程やリズムについてはオケの努力で今後なんとかなるにしても音楽性については指揮者を変えないことにはもうどうしようもない。優秀な人材をかかえているはずなのになんともったいないことか。演奏する側の都合を優先するか聴く側の都合を優先するかはアマオケにとっていつでも悩ましい問題なのである。