群響


土曜は初めて群響の定期を聴きにいった。高崎で聴いたのも初めて。指揮は井上道義。この年代で珍しく好きな指揮者である。期待にたがわずいい演奏であった。いってみればプラス側の指揮者。表現を付け加えていってものを言わせる感じ。この年代のほかの指揮者はマイナス側、つまり気に入らない音をなおして仕上げるタイプだと思っているのでこの指揮者は気に入っている。テンポ感も先に行きたがるほうで自分の趣味とあっている。しかしそのためたとえばドンジョバンニ序曲などは軽かった。悪くはないのだがルーデンスの演奏の方がよかったと感じた(仕上げ方)。そういえばルーデンスを振ったのも名前の違う井上氏であった。このときはうまくためをつくることで実に重厚な演奏に仕上がった。そういう感性は自分にはあまりないのでそれがどのくらいすごいことなのか評価しづらいがいい演奏であったことは間違いない。ピアノ協奏曲をジャズピアニストの小曽根誠がやっていたがもーっとジャズっぽいのを期待していたのでちょっとつまらなかった。アンコールにこたえてソロを弾いてくれたのでよかったが。