エネルギー最新動向


松下が効率39%の燃料電池を来年発売するそうである。この10年ぐらい毎年のようにどこかの会社が来年燃料電池を発売するといってきていまだに売っているところはないようだが今度は天下の松下だし本物か?効率39%なら発電所からくる電気の発電送電効率とほぼ同じなので発電所で出る熱をそのまま家庭で使えることとなりエネルギー効率が確実に高まる。今エコキュートやエコウイルを買うことを検討するより2年ほど待って松下の燃料電池を検討するほうがいいかもしれない。2年と言えばシャープが今作っている堺工場で液晶と一緒に太陽電池パネルを量産するらしい。見込みとしてはkWあたりで今の半額以下にできるようなことをいっている。ただし発電効率は落ちるので大面積が必要になるようだが。それなら今太陽電池を検討するよりシャープの堺工場ができるまで2年ほど待ってから検討した方がいいに決まっている。今導入するなら進歩が見込めないがエネルギー効率が高い太陽熱温水器であろう。しかし家の場合はまず屋根の補修が先である。結局それも2年以上は先になるだろう。それまでの間は自転車と電車でCO2削減するしかない。しかし自転車の走行距離は今日1000kmに達する予定である。この調子で行けば年間3000km、ガソリン約350L、我が家のCO2排出量の8%程度は自転車だけで削減できそうである。

燃料電池の経済性をエコキュートと比較してみよう。松下のがガスだか灯油だか知らないが仮に灯油として発電効率40%発熱効率40%とすると1Lの灯油で4kWhの電気と灯油0.4L分の熱量が得られる。1日に200Lのお湯を1Lの灯油で作っていたとすると燃料電池では2.5Lの灯油が必要になる。一方そのお湯を作ると同時に10kWhの電気が得られる。家で使う電気は1日にだいたいそんなものだから灯油の消費量が2.5倍になる一方電気代はただになるという感じ。灯油1L100円、電気1kWh23円とすると灯油が150円よけいにかかる一方電気代が230円浮いて80円のお得。トータルコストは1日あたり330円が250円になる。一方エコキュートにすると通常の料金23円の場合は灯油1Lの熱量を3.3kWhで作れるのでコストは70円。トータルコストは300円。もし深夜電力を使うとさらにその1/3、23円程度しかかからないのでトータルコストは253円。現状では燃料電池エコキュートはほぼ同等の経済性である。もちろん灯油の値段は毎年かわるのでそれによってしまうが。昔のように1L40円だったりすると燃料電池の優位性は圧倒的になるのだが。CO2はというと燃料電池は灯油2.5L分のCO2ですむがエコキュートは灯油3.75L分のCO2となり燃料電池エコキュートの2/3のCO2排出量ですむことになる。それでも燃料電池があればすべて解決というほど減るわけではない。やはりCO2のことを考えれば太陽が一番ということになる。