プリウスはエコか


経済性最優先で検討して決めてしまったプリウスだが果たしてCO2的に考えるとこの行動は正しかったのだろうか。もちろんエコカーなのだからたぶんエコだとは思うのだが。各種資料によるとプリウスの製造時に排出されるCO2の量は6.5t程度らしい。もしセレナに乗り続けるとして何km乗ったらプリウスの製造時のCO2量になるだろうか。ガソリン1L使うと排出されるCO2量は2.32kgらしいので(前に別の値を使ったかも知れないが)プリウスの製造分のガソリン量は2800Lである。セレナは燃費9kmなのでこれで走れるのは25200km。つまりプリウスに10年乗るとしてその間の走行距離がこの程度なら買い代えるのはエコでない。しかし家では17万キロ走る予定なのでセレナ1台で乗り続けるのに比べプリウス6台分のエコとなることになる。それにしてもガソリンは価格あたりのCO2排出量が多い。新車なみの価格排出量比にすると1L1000円ぐらいにしないといけない計算になる。つまり現状ではガソリンに金をかけるより車に金をかけた方がエコということである。

セレナの走行25000kmでプリウスの製造分のCO2を出すわけであるが、プリウスに同じだけ乗ればその半分程度のCO2は出すわけなので全体のCO2が少なくなるのは走行5万kmということになる。よって17万km走る場合はプリウス3台分のエコになるということである。6台分は間違い。それでもうちの場合エコには違いはない。しかし5万kmだとそれほどのらない人も多いのではなかろうか。明らかに2倍の差があるプリウスでこうなのだから、ちょっとくらい燃費のいい車の買い替えでは基本的にエコにはならない。「エコ替え」とかいって宣伝しているがまやかしである。エコカー減税エコカー補助金景気対策にはなっても実際にはCO2を減らすことにつながっていない場合が多いだろう。車というものはいくらエコカーであっても作れば作るほど、乗れば乗るほどエコではないものなのだ。しかしそれが日本の基幹産業なのだから日本のCO2削減はやっぱり難しいに違いない。

2.Vn kojima
投稿日:2009/06/27 21:53
自動車ってけっこうリサイクル率が高くて,重量の8割程度は資源としてリサイクルされるらしいので,製造時のCO2発生量はもう少し少なく見積もってもよいかも.
それはそうと田代さんがプリウスの次に買う車は電気自動車かもしれないので,それこそ本当のエコノミーカーの時代かもしれません.電気自動車に深夜電力を溜め込んで昼間は車を使うという使い方であれば,1キロ1円で走れそうです.あとは原発太陽電池にがんばってもらえば,CO2排出量もゼロにできそうです.原発がエコか?って話は別のテーマですが...

3.vaceba
投稿日:2009/06/30 00:12
>>2
世の中は電気自動車をエコだと言って騒いでいますが、電気自動車のどこがエコなのか私にはさっぱりわかりません。確かに原発の電力で電気自動車を走らせればCO2は減るでしょう。でも言われるとおりCO2を増やすのと放射性廃棄物を増やすのを天秤にかけたときどちらがいいのかわかりません。また、CO2を減らすため世界各国が原発をふやせばウランは石油より早く枯渇する可能性もあります。とにかくCO2を減らすのは原発であって電気自動車ではありません。電気自動車をエコというなら原発もエコと呼び、原発をたくさんつくる必要がありますが、どうもそうはいかないようです。一方太陽光や風力を使えばエコですが、太陽光があるのは昼間、自動車を使うのもふつうは昼間なので太陽光は充電できません。風力は夜動くかもしれないし動かないかもしれない。やっぱり確実に充電することはできません。結局日本でここしばらく電気自動車の電源として安定して発電できるのはやはり火力ということになりますが、火力だと電気自動車の燃費は決してよくはありません。アイミーブ国土交通省認定燃費は10・15モードで交流電源1kWhあたり8kmです。通常3/4程度に落ちるので実使用では6kmくらいと思われます。1kWhあたり火力だとガソリン0.3L程度消費することになるのでガソリン1Lだと20kmということになります。これは通常の軽のマニュアル車と同じくらい。一方製造・廃棄での電池の環境負荷は大きいと聞くので通常の軽よりははるかにエコではないことになるでしょう。それに加えて高価で距離は走れないし、どっちにころんでも何もいいことはないようにしか思えません。