プリウス対インサイト


プリウスはバカ売れし、現在予約しても今年度には間に合わないことになっているようだ。インサイトはわりとすぐ納車ということで直接対決は勝負あったという感じである。プリウスEXは話題にも上らない。それでも今の注文で10月末納車らしいので意外な人気なのかもしれないが。新プリウスインサイトを比較したコメントなどを検索すると圧倒的多数がプリウスの勝ちと言っているようだ。もちろん購入しようと考えた場合の車の魅力やコストパフォーマンスの話である。なお技術的にプリウスが勝ちと言っているサイトもある。私は別な意味でインサイトの勝ちと考える。第1の理由は生産時のエネルギー。インサイトプリウスのLCAを第三者が比較したデータはないが、トヨタ自身の算定をみるとプリウスの生産時のエネルギーは結構大きい。一方インサイトはホンダが言うには他車とあまり変わらない。ホンダ自身がいうことだからわからないが、トヨタもマイルドモーターちゃんと読んでいるのだから少なくともプリウスよりは少ないと思われる。一方燃費はわずかにプリウスが勝ちだが燃費20KM/Lか23km/lかという違いは相当走行しないと出てこない。つまりプリウスが生産時のエネルギーが大きい分を燃費で取り戻すのは相当な距離の走行が必要である。よって車の寿命や一般に使われる走行距離を考えるとインサイトの方がエコという目的に対してはバランスがよいといえる。第2に実績として初代インサイトは実用燃費が圧倒的によい。e燃費のデータでは24km/lを超えている。つまり実用燃費で最高値を稼ぎ出している実績があるのはインサイトなのだ。第3にインサイトはそれほど売れてなくてもフィットやフリードが売れている。インサイトが決定的な魅力を持たなかったのでフィットなどに流れているのだ。また、インサイトはもともと189万円を予定した車なので売れればそれだけの収益が上がる。さらにフィット、インサイト、フリードはベースが同じなので量産効果もある。一方プリウスは相当利幅が少ないらしいし、おまけにプリウスが売れすぎて他の車が売れない。プリウスが売れても納期がかかるのでお金が入ってくるのはだいぶあとになってしまう。商売的にも実はインサイトの勝ちということである。